ヒラヒダリマキマイマイ(ミヤマヒダリマキマイマイ)

軟体動物門 腹足綱 柄眼目 ナンバンマイマイ科 殻径約40mm

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軟体部はオレンジ色がかった明るい色でした。

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大型で軟体部も「もっちり」とした感じ。

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「ミカワマイマイ」同様に成長脈が荒々しくて目立つ。

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最初に見付けた時、新鮮な死殻かと思った。

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殻口の写真を撮ろうと思ってひっくり返したら生貝でした(^^) 臍孔は大きい。

愛知県(とその周辺)は地質形成上の歴史の関連からか大型マイマイ類の空白地帯となっており、「イセノナミマイマイ」以外では本種と「ミカワマイマイ」が唯一といってもよい大型種ですが、どちらも生息地が限られていたり生息数自体も少くて、普段一般人が目にする機会はほとんど無いと思われます。
また、「ミカワマイマイ」の項でも書いているように、本種は「ミヤマヒダリマキマイマイ」の亜種であり、「ミカワマイマイ」は本種と遺伝的にほぼ同一で単なる殻形状の違いだけとの意見もあるようです。
もちろん、関東から近畿地方に分布しているとされている本種に比べると「ミカワマイマイ」は明確に生息地が限定されていることから重要な個体群とも考えられます。
ただ、本種の場合もわりと広域に分布するといっても前述のように生息数自体は非常に少なく、安定的な産地は減少しているとのことです。

本種の生息には「ミカワマイマイ」同様に湿潤な環境と隠れ家が必須だと思われるため、活動中の個体を狙って出会うことはかなり難しいと予感はしていましたが、狙いがバッチリ当たって(単なるビギナーズラック?)1回目の探索で出会うことができました。
最初に見付けた時には「新鮮な死殻見っけ!」と思い、生息の証拠写真だけは撮っておこうと思って持ち上げたら、実は生きた貝だということに初めて気付きました(^^;
ただ、本種は非常に敏感な性質のようで、どうやらishidaが気付く前に気配を察して殻に引っ込んでしまったみたいで、更に暫く待っていても一向に顔を出してくれそうな気配を見せてくれません。
暫く周辺をうろついてからもう一度のぞき込むと、ちょっとだけ出かかっていた軟体部がすっと引っ込んでしまいました…やっぱりすごく敏感(^^;;;;
周辺を散策して30分後にもう一度確認したところ、やっと活動開始したところでした。
初めて対面する本種の軟体部は何だかオレンジ色がかった明るい色味で、背面に暗褐色の斑模様のあるミカワマイマイとはずいぶん違うなあという印象でした。