OM Digital Solutions(OMDS) OM-1 その2 使用準備(?)編 

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ishidaの場合、2022年1月に「OM-1」を入手して真っ先に行ったのが「互換電池」の購入と「アルカスイスプレート」の取り付けでした。
実はishidaの場合、いわゆるL型プレートの「縦横」にセッティング可能な利便性よりもグリップの延長効果とishida式マクロフラッシュアダプタの取り付けがメインとなっています。
(普段は手持ち撮影が主のため、ハンドリング優先で縦位置のブラケットは外している)
ちなみに、E-M1用には様々なブランド・ノーブランドなどで機種専用のL型プレートが安価に多数販売されていましたが、E-M1U/V世代では安価なものの選択の余地が少なくなり、「OM-1」世代では世の中に出回っている機種専用のLプレートはほぼ本家の「RRS」のみのようです。
当然ながらLプレートの本家RRSとなると高品質&高価格ですが、RRSの通販サイトでの値付けはLブラケット込みで$175(送料別)、送料込みだと$220+αくらいになるようです。
他には「3Legged Thing」や「Leofoto」の機種専用Lブラケットはグリップ部分は覆っていないためグリップ延長効果なし、逆に「STC」のグリップエクステンション「FOGRIP」というものはグリップの延長が主眼になっており、折り畳み式の補助グリップで手のひらが支えられるという優れもののようで、オプションのLブラケットを取り付けることで縦位置にも対応できます。
「SmallRig」からは動画用に特化したケージも販売されていますが、これはちょっとカテゴリーが違うものですよね。(アタッチメント等工夫すればLプレートのようにも使えると思う)
しかし、上記のものはどれも当然ながらサラリーマンを引退したishidaがアクセサリーとして気安く購入できるような価格ではありません…(^^;
単純に「データさえあればNCで切削加工して作ることが可能なパーツ」ですから、時間が経てば中華製の安価な3rdパーティ品や真似っ子商品が登場するものと思っていましたが、「OM-1」発売後約2年経過しても未だに登場していないのが現状です。

「OM-1」購入前に色々と電脳空間を彷徨っていて見つけた記事で「E-M1U/V用のブラケットをカットして使用可能」との記事を見付けました。
単純に見るとボディの底面形状は異なっているためぴったりフィットすることはないとのことですが、現状ishidaが使っているE-M1U用だって、底面形状にフィットしていないためほぼ「ネジで止まっているだけ」の状態です(^^;
三脚ネジの相対位置さえ合っていれば、明らかにボディと干渉するところを削ってしまうことで現状のE-M1U同等程度のフィット感はいけそうな気がしてきました。

実際に「OM-1」を入手して手持ちのE-M1U用のブラケットを当ててみると、ネジ穴基準でだいたい同じような底面の外形で左右幅もほぼ同じ、外形に添わせるリブの干渉する部分だけ削れば使えそうな雰囲気…
でも、電池蓋が開くようにするためにはやはり現状も細く繋がっているだけの部分を切り落としてやる必要がありました。

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OM-1にE-M1U用プレートを取り付ける際に干渉する部分を確認。赤い部分を切削する必要あり。

昔は早朝に出社して職場の設備を使ってお遊びの工作をしていた時期もあったんですが、現在は自宅で地道にヤスリを使って追加工してやるしかないですね(^^;
時々現物とのマッチングを見ながらリブを削り、金ノコで不要な部分をカット、リューターで整形などして仕上げてみました。

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切削完了した状態。結局外形に沿う部分はほとんど無い(^^;;;

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ずれや傷防止のためにカーボン調PVCシートや発泡ゴムシートを貼り付け。

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電池蓋がしっかり開くよう、当初の想定よりも多めに追加工。

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いい感じに開くことができました。

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「OM-1」にフィッティングさせた状態。

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アルカスイス互換の三脚にセットした状態。

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ノーダルスライドプレートを利用したツインフラッシュアダプタを取り付け。

ここからは完全に余談ですが、もともとE-M1Uに使用していたプレートをOM-1用に改造してしまったので、E-M1U用には新たにプレートを購入してあげました。
Amazonの密林に分け入って従来からよくある中華製ノーブランド品のE-M1U用プレートを探索したところ、以前E-M1で使用していた第2世代によく似たものを発見しました。
見付けたのは、従来と全く同じ底面形状のダメダメプレートとは違ってボディ下面の三脚座部分の段差や電池蓋の開閉にちゃんと対応しているだけでなく、グリップストラップ用の造作まであるしっかり者さんでした。
2019年時点でこれが販売されていればよかったのに…(^^;
(そのうえ、ishidaが購入した翌週になって500円近くお安くなったのは何故…)
もしこれからE-M1U/V用にLプレートを購入しようと考えている方、または「E-M1U/V用プレート」改造して「OM-1用プレート」を造ってみよう(?)という方がいらっしゃれば、これを購入することをお勧めします。(Amazonの回し者ではありません(^^))
グリップ部からレンズマウント下側へ繋がる細い部分が大きく逃がしてあるため、電池蓋の開閉にも影響が少なく、グリップ部下側の電池蓋の逃がしも適切にできています。
(これをOM-1用に改造する場合、この細い部分は切らなくてもよさそうですね。)

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底面形状にフィットし、電池蓋開閉も邪魔しない新しい(^^;E-M1U/V用プレート。

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E-M1Uに取り付けた状態。グリップからマウントへ繋ぐ細い部分が大きく逃がされている。

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電池蓋の開閉にも支障なし…当たり前だけど嬉しい(^^)。

ところで前回も電池について書いていますが、「OM-1」単独で見れば専用のリチウムイオン充電池「BLX-1」自体は2280mAhの大容量(前任機「E-M1U」の「BLH-1」は1720mAh、「G9」用の「BLF-19」は1860mAh)で、キャラメルみたいな形状の「BLH-1」に比べて幅が狭くて厚みのある細長い「枕型」をしているため、電池室への挿入時に方向性が判り易く、縦長でバッグのポケットやポーチにも納めやすい形状だと思います。
しかし、遠征時などに2台体制で持ち歩こうとすると、電池の互換性のないボディばかり3台あるのって、ちょっと微妙な雰囲気ですね…
(それに、「BLX-1」と「BLF-19」って、見た目がよく似ているんですよね…)
個人的な意見としては、「G9」用の「BLF-19」のような接点形式の方が、常に端子同士がスライドするため接触の安定性が高いんじゃないかなと思うけど。

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左からE-M1U用「BLH-1」、OM-1用「BLX-1」、G9用「BLF-19」。

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「BLF-19」は(G9では使っていないが)ビデオカメラのようなスライドロック溝もある。

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比べると「BLH-1」の不思議な縦横比が際立ち、ポケットやポーチなどへの収まりも悪い。

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二連式のUSB充電器。USB-CとMicroUSB両方の入力に対応。

従来も「E-M1」「E-M1U」「G9」ともに予備電池として持ち歩くためにいわゆる「互換電池」を使用し、併せてUSBタイプの二連式のバッテリーチャージャーも購入していました。
今回購入したのはお馴染み「ロワジャパン」の互換電池と充電器がセットになったものです。
充電器は「E-M1U」や「G9」用とはメーカーや姿は違えど同様の二連式のもので、ishida式では遠征時などの使い勝手を考慮して二個同時に充電できるのが必須条件です。
今回購入したものは、全く同じと思われるものが色々なブランドの互換電池とセットだったり、充電器単独でも売られていて、隠れたベストセラー(?)のようです。
元メーカーの技術者だった身としては「充電器や電池って正規の組み合わせで信頼性評価されている純正品が一番安心だよね」と思いますが、QCやPD対応の高出力ACアダプタを除けば充電の制御自体は今では枯れた技術で充電制御ICワンチップで出来ちゃってるものだよね、と自分に対して言い訳しながら使っています。
(信頼性評価とかいう言葉を出すと在職時の記憶が「黄泉返って」きて、身につまされる…)

前回も書いたように、カメラボディにUSBケーブルを挿して充電できるというのも「緊急避難」的には有り難いですが、そのためにモバイルバッテリーやUSBケーブルを持ち歩く必要があるとか、コネクタの耐久性も不安だし、車での移動中やフィールドではカメラに直接コネクタを刺すなんて外力が加わったら破損しそうで怖くてできないですね(^^;
沖縄遠征などでは、就寝前に昼間〜夜間のフィールドワークで電池交換したものとカメラ内で中途半端に消耗したものを(翌日フレッシュな状態で使用できるよう)事前に交換して同時に充電していました。(もちろん充電サイクルが増え過ぎないように注意はしています)
USB接続の充電器なので、車載用のUSBアダプタも持っていれば車での移動中に交換した予備電池を充電することも可能です。(今回のものは入力端子としてUSB-CとMicroUSB両方対応しているのもケーブルの対応に柔軟性があって有り難いです)

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