ヤエヤマセマルハコガメ

爬虫網 有鱗目 イシガメ科  甲長約200mm

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記念すべき初対面した個体。歩くのはかなり速い。

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危険を感じると引っ込みます。

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安全確認。背甲に「カメキララマダニ」が寄生しています。

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歩き始めると本当に逃げ足が速い(^^)

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背甲の隙間が狭いためか、凸凹の場所では歩き辛くてカメノコになり易いかも?…(^^;

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申し訳ないんですが、ちょっと観察させてもらいましたm(_ _)m 右(腹甲が短い側)が頭です。

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無事起き上がって歩き去りました。この個体は甲長が20cm強の大型個体だった。

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こちらは甲長8cmくらいのチビッ子ちゃんでした。

日本国内では西表島と石垣島のみに生息する固有種で、台湾や中国に生息する「チュウゴクセマルハコガメ」の八重山亜種とされています。
成長すると甲長30cmを越える本土のイシガメに比べれば20cm程度とやや小型ですが、背甲が高くて甲羅の周縁部にはギザギザがありません。

このカメの最も特徴的なところは、腹面側の甲板の中央が蝶番状の構造で可動するようになっており、頭部や手足を引っ込めて腹甲を閉じることで「箱ガメ」の名前どおりに完全に蓋をすることが出来るという点です。
背面はやや赤みがかった褐色から黄褐色に変わるグラデーションがあり、背甲の周縁は明るい黄褐色、頭部にも黄色のアクセントがあってとてもきれいなカメという印象です。
他の日本のカメに比べ、リュウキュウヤマガメに次いで陸に適応した生活をしているとのことで、水辺ではなく主に湿った森の中に生息しているとのことです。

思ったよりも生息数は多いようで、2022年5月末〜6月初の八重山遠征ではほとんど毎日のように見掛けるくらいでしたが、梅雨時に活動が活発化するだけでなく繁殖を控えてパートナーを探すための行動ということもあるんでしょうか。
西表島と石垣島の滞在中、八重山諸島特産の国指定天然記念物の中で最も目にしたのがヤエヤマセマルハコガメでした(^^)
(実際、林道や登山道などで見るだけでなく国道や県道を横断しているところも何回か見掛け、救助もしました。)

ishidaは普段は観察対象の生き物に手を出さないのですが、今回はどうしても「箱ガメ」状態を見たかったのでちょっと意地悪ですがひっくり返ってもらってじっくり観察させてもらいました。
単純に手足を引っ込めるだけでなく腹甲を閉じるために体内の容積を減らす目的なのか、箱状態になる際に大量のおしっこをするようですね(^^;