カナヘビ(ニホンカナヘビ)

爬虫網 有鱗目 カナヘビ科  体長約250mm

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このような場所では隠蔽的に見えます。

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成体は体側面には特徴的な縦筋があります。

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体長が100mmほどの幼体。このような姿勢を見て「ヘビ」と名付けたんですかね?

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夏に現れた体長50mm程の幼体。幼いうちは体側面の帯は無い。

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木の表面が熱せられて、あちち状態で四肢を交互に持ち上げていました。この個体は腹部の黄色が濃い

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フィルム時代に撮ったカナヘビの交尾シーン。

琉球諸島を除くほぼ日本全土で普通に見られるトカゲといえます。
(沖縄本島とその周辺では「アオカナヘビ」、先島諸島には「サキシマカナヘビ」が分布しています)

全長は最大で250mmほどになりますが、半分以上は長い尾が占めており、全体的にスリムで背面は艶のない明るい茶褐色、腹部は白〜黄色で体側面には濃い茶褐色の太い帯と細い帯があります。
背面の鱗はエッジが尖って反り返るようになっており、全体が艶消しでざらざらした質感になっています。

名前には「ヘビ」と付きますがもちろんヘビではなく、普通のトカゲ目の生き物です。
「カナヘビ」という名前の由来については諸説あるようで、長い尾を含めて「可愛い」という意味で「かな」と付いたというふうに言われることが多いようです。

平地から中山間地までの広い範囲に生息し、主に地表で活動しますがよく茂みの植物上にも登って昆虫などを捕食します。
よく日向の木や石の上などで日光浴をしていますが、足元が熱くなると交互に足を持ち上げる(ナミブ砂漠の「アンチエタヒラタカナヘビ」で紹介される「あちちダンス」)のような仕草もします。(カナヘビの場合は腹這いのままですけど…)

見かけ上の雌雄の差はほとんど判りませんが、初夏の頃に交尾・産卵し、真夏頃には孵化した幼体が見られます。
交尾の際には、オスはメスの下腹部に横から噛みついて体を固定し、体を巻き付けるようにして生殖孔に自分の生殖器を押し当てます。

以前に大学の先生に聞いたところでは、カナヘビの卵は杯の成長が進むのに従って膨らんで見てわかるほどだんだんと大きくなるんだそうです。