リュウキュウヤマタニシ

軟体動物門 腹足網 基眼目 ヤマタニシ科 殻径約30mm

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全体的に暗褐色の個体。

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全体的に明褐色で色帯がある個体。殻口の厚肥化と竜骨状の周縁角が目立つ。

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明るい橙色系の地色に茶褐色の火炎彩状の斑模様の個体。

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個体ごとに斑紋は様々です。

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これはかなり少数派の単色で殻表がなめらかなもの。

ヤマタニシ科は一般的なカタツムリと違って角質の蓋を持ち、触角は大触角のみで眼が触角の付け根にあります。
ヤマキサゴ科やアズキガイ科など同じような特徴のものはいますが小型のものばかりで、ヤマタニシ科だけが大型のものを含んでいます。

従来は沖縄本島に生息するヤマタニシ科のカタツムリは中南部に棲む「オキナワヤマタニシ」と北部に棲み大型の「リュウキュウヤマタニシ」の2系統あるとされていました。
近年はそれぞれの種の中に別系統があるとされ、レッドデータブックにも「クニガミヤマタニシ」や「イトマンヤマタニシ」「イヘヤヤマタニシ」などの亜種名が掲載されています。
(正式に学名が付いておらず、学名は「Cyclophorus sp.」となっています。)
ここでは従来通りにやんばる産の大型種「リュウキュウヤマタニシ」として紹介します。

本種は殻径30mm強と大型で、周縁角が竜骨状、殻口は肥厚化するといった特徴があり、南部の小型種とは明らかに違う外見をしています。
殻色には個体変異が多く、ほぼ全体が暗褐色のほかオレンジや紫がかった地色に暗褐色の斑模様があるもの、ほとんど無地で明るい殻色のものなどが見られます。

現地での生息数は非常に多く、同じく北部でよく見られる「ヤンバルマイマイ」と同様に夜間の林道などでも多数見られます。