ヤエヤママルヤスデ

大顎亜門 倍脚(ヤスデ)網 フトヤスデ目 マルヤスデ科 約60mm

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頭が下側で、暗い林内でも目立つ色合いはこれも警戒色?

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だいたい55節くらいあるので、110対(220本)の脚があるということ?

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下側が頭部で、6、7節目あたりが太いのはオスの特徴。

「ヤスデ」はその姿形から「ムカデ」の親戚のように思われがちですが、類縁的にはまったく別の生き物です。
大きな違いは、ヤスデは「倍脚(ヤスデ)網」に属し、「一体節当たり二対(4本)」の脚を持っているところです。(対して「ムカデ」は「唇脚(ムカデ)網」で、脚は「一体節当たり一対(2本)」です。)
多くが肉食で強い毒をもつ「ムカデ」とは類縁的には近くなく、わざわざ似せたわけではないと思いますが、十把一絡げに偏見を持って見られているようで気の毒な感じです。

2019年10月の石垣島遠征で見付けた本種は、全長100oを超える日本最大のヤスデです
八重山諸島に生息し、夜行性で主に自然度の高い森林の地上や樹上で見られるとのことで、実際に石垣島で見たときも2回とも樹木の幹の地上近くに頭を下向きにしてとまっている状態でした。
2回目に見つけた個体は、交接器を持つオスの頭部から後6か7節目がやや太くなっている特徴と合致していることから、オスであると思われます。