スジイリオキナワギセル

軟体動物門 腹足綱 マイマイ目 キセルガイ科

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このように木の幹についていることが多い。

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螺菅の中央部に幅の広いこげ茶色の色帯がある。

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この個体は殻皮が剥離して苔が生えている。

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殻にコケが生えている個体は非常に多い。

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数少ない殻頂部が欠損していない個体。(でも、よく見ると未成熟?)

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これは幼貝です。

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殻口は大きめです。

沖縄本島北部のやんばるの樹林帯を中心に生息する殻高25mmほどと中型のキセルガイの一種です。
殻口はやや大きめで、太い茶色の色帯が体層部の半分以上を覆っているのが命名の元になっており、大半の成体は胎児殻部から先が欠損しています。
また、環境的な要因も大きいかも知れませんが、老成個体は殻皮が剥げ落ちているだけでなく、全体がコケに覆われて緑色になっているものが多く感じます。

本種は「オキナワギセル」の亜種とされているとのことで、「オキナワギセル」が南部、本種が北部に生息していて、従来は「オキナワギセルの色帯タイプ」とか「フイリオキナワギセル」と呼ばれていたそうです。

特に石灰岩地帯の森では個体数も多く、樹上性のためスダジイやウラジロガシなどの幹に登っているところをよく見掛けます。
他のキセルガイに比べてかなり敏感な印象で、写真撮影しようと思って接近するとすぐに頭を引っ込めてしまい、カメラマン泣かせです(^^;