ナガシリマルホソマイマイ

軟体動物門 腹足綱 マイマイ目 オナジマイマイ科

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西表島で初めて見付けた個体。

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てっきり幼体だと思い、「これが成体になったらどんな姿に…」という期待が高まりました(^^;

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小さいながらも殻をしっかり立てている姿はけっこう格好良い。

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よく見ると殻口は若干反っているように見えるが、螺搭は10〜11層程度が最高のようです。

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この個体は11層で殻口も明確に反って見える。

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これは10層で殻口は反っていないように見える。乗っている植物は棘の痛いアダンです。

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これは明らかに小さい幼貝でした。

八重山諸島に生息する、ソフトクリームのような細長い殻をもった小型のカタツムリです。
殻は右巻きで、一見すると「キセルガイモドキ科」の仲間のように見えますが、全般的に平たい殻形状のものが多いオナジマイマイ科に属するとのことです。
ちょっとややこしい名前ですが、「ホソマイマイ」というやや細長い殻を持つグループに属するもののうち、台湾に生息する「シリマルホソマイマイ」の近縁種で更に殻高が高い(長い)ことからの命名のようです。

個人的には火炎彩模様に加えて殻の表面には細かな凸点状のテクスチャがあるなど、繊細できれいなカタツムリという印象です。

2022年の八重山遠征の際に西表島で初めて見付けた時には「ちょっと珍しいキセルガイモドキの幼体発見!」と思って大喜び、もっと大きな成体に出会える期待が高まったのですが、実は殻高10mm程のその個体でも立派な成体だったようです。
その後は西表島や石垣島ではかなり普通に見掛け、サイズ的にも10mm前後が成体サイズであり、どうやら成体になっても殻口の反りはあまり目立たないようです。

主に植物の葉上で見られ、キセルガイやキセルガイモドキとは違って殻をしっかり立てた状態で動き回る姿はけっこう新鮮で、細長い殻形状もアダンやススキなどの単子葉植物の葉の付け根にもぐりこんで隠れるのに適した姿のように感じました。