2022年の八重山遠征の際に西表島の山中で出会った異形の(^^)カタツムリです。 現地では特徴的な尻尾状の突起がある腹足後端や殻が外套膜に覆われている、軟体部の大きさに比べて小さな殻などから「ベッコウマイマイの仲間だな」ということは判りましたが、そもそもishidaの場合、遠征時点では八重山諸島にどんなカタツムリが生息しているのか(有名どころを除いては)ほとんど把握していませんでした。 以前に見た書籍「ナメクジはカタツムリだった」の中に同じ写真があったような記憶がありましたが、帰宅後に調べたところそれは「カントウベッコウ」というものでした。 しかし、「西表島」「ベッコウ(マイマイ)」などのキーワードでネット検索したところ、やっと本種であろうということが判りました。
ベッコウマイマイの仲間はどちらかというと殻が退化してゆく傾向の分類群ということで、「外套膜」が殻を覆うように広がっているため、本種の場合も殻のテクスチャではなく外套膜の模様や血管(というのかな?)が浮き出て見えます。 ちなみに本種は西表島と尖閣諸島(!)にのみ生息しているのことです。
「マサキ〇〇」というと、「マサキウラナミジャノメ」や「マサキルリモントンボ」といったおなじみの名前が浮かびますが、これは正木任(まさきつとむ)さんという石垣島出身のアマチュア研究者の方に献名されているものだそうです。 本自体は未読ですが、ゲッチョ先生の愛称で自然科学関連の読み物を出版されている森口満さんの著書「ツトムの虫を探して」でこの正木任さんの生涯が紹介されているという記事も読みました。 |