イトマンマイマイ

軟体動物門 腹足網 柄眼目 ナンバンマイマイ科 殻径約20〜22mm

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殻径20mm強で、殻口が反転しているので成熟個体と思われます。

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殻皮に毛が生えているようなテクスチャがあるのが特徴的。

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既に繁殖期だからか、大触角の間に「頭瘤」が盛り上がっている。

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見たものの多くは殻口部分が橙色っぽい。

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全体のイメージは「コオオベソマイマイ」に似ている。

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昨年生まれと思われる幼貝。

「オオベソマイマイ」に近縁な沖縄本島及び周辺の離島に生息する中型のカタツムリです。
2023年3月の沖縄遠征時に複数個体を見ましたが、現地での個体数自体は少なく、環境省のレッドデータブックのカテゴリでは「絶滅危惧U類 (VU)」沖縄県としては「絶滅危惧T類 (CR+EN)」に分類されており、沖縄本島南部ではすでに絶滅しており北部やんばるの石灰岩地帯の森が残された主な生息地のようです。
全体的に高さが無くて螺搭が低いそろばん玉型の殻形にくわえ、殻表面に毛が生えたようなテクスチャがあるところは本土に生息する近縁の「コオオベソマイマイ」によく似ていますがサイズ的には一回り大きく、殻口が橙色に見える個体が多いのも特徴的です。

観察に出掛けた雨上がりの森ではそれなりの個体数が確認できましたが、それ以外の地域では全く姿を見ることは無く、生息に適した環境は意外に少ないのかもしれません。