ビロウドマイマイ

軟体動物門 腹足網 柄眼目 ナンバンマイマイ科 殻径約20mm

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軟体部はとても長く伸びる。

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軟体部の前半は真っ黒で異様な雰囲気ですが、腹足や後半部は明るい褐色です。

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キノコを食べている所に遭遇。

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本当に「毛」のように細い突起が密に並んでいます。

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殻口に近いところでは毛が密になっており、これで成長が止まっている?最新の殻口部分はちょっと反っています。

「ビロウドマイマイ」は殻の表面に毛状の細かな突起がみられることからの命名です。
軟体部の前半は真っ黒で、殻の形態も太くて丸みがあるのに高さのない形状は一風変わっており、実際に初めて見たときにはちょっと驚くような特異な印象でした。

殻の色は黄褐色ですが、内部の軟体部の斑紋が透けて見えるため、黒褐色の細かなまだら模様があるように見えます。
この特異な「ビロード状の毛」のような構造は、カタツムリが自分で殻を延長する際に一列づつ形成しているようですが、拡大してみるとまるでマジックテープのフック状の突起がとてもきれいに並んでいるのが不思議な自然の妙を感じます。
また、多くのカタツムリは成熟して成長が止まると殻口が反って広がったり折り返し状の構造になりますが、本種の場合はほとんどストレートなままで、成熟したサイズがどのくらいか判りづらいようです。(実際には写真で見ると、成長が鈍化して殻口付近のテクスチャが密になった後でちょっとだけ反っているようです)

個体数は少ないようで見掛ける機会はめったになく、自然度の高い森林の地上や倒木の下などに生息して主にキノコや腐朽菌類などを食べているようです