アオサナエ
蜻蛉(トンボ)目 不均翅亜目 サナエトンボ科 体長60mm前後
一般的には黄色い斑紋となる部分が緑色という、他種とはかなり印象の違うトンボです。
このように石の表面にとまることが多い。
石の表面が暖かいからか、このようにオベリスクポーズをとることが多いのも特徴的。
オスの上付属器は極端に長くて「オナガサナエ」に似ている。
低い位置にとまることが多く、なかなか側面をしっかり撮影するのが難しい(^^;
産卵のためホバリング中のメス。メスの体色はオスより黄色っぽい。
独特の姿で本種のものだと判り易い脱皮殻。
サナエトンボの主流派の「黄/黒」のツートンカラーとは一線を画した「緑/黒」の鮮烈なカラーリングが最大の特徴です。 本州・四国・九州にかけて分布しますが、東北や北陸ではほとんど産地は無く、高い山やフォッサマグナなどが分布の障害となっているのかもしれません。 主に平地・中山間地の河川や湖などで見られます。 前述のように独特の色合いで他種との見分けは容易ですが、オスの腹端にある上付属器が非常に長く、未熟で青みの少ない個体は「オナガサナエ」のようにも見えます。 (ただし「オナガサナエ」は上下付属器が長いが、本種は上付属器のみが長い) オスは平らな地面や岩の上などにとまる傾向が強く、他のサナエトンボと違って「オベリスクポーズ」をとる頻度が非常に高く感じます。 メスは水面上にホバリングしながら卵を排出し、自重で落下させたり軽く水面に触れるような打水産卵を行います。 幼虫からの羽化は水面に出た石の上などで行われ、産地では羽化後の脱皮殻をよく見掛けますが、ややずんぐりして厚みのある体つきに翅芽が大きくハの字形に開いている独特の形状から本種のものだとすぐ判ります。 |