ムネアカツヤケシコメツキ

昆虫綱 甲虫目 コメツキムシ科 体長約15mm

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前胸部が赤くて鮮烈な印象です。

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前胸部は密な点刻で覆われ、中央には浅い縦溝がある。

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2022年の八重山遠征で出会った鮮やかな体色のコメツキムシですが、当初は種の同定ができていませんでした。
全体に細かな微毛が生えており、前胸部には細かな点刻があるため、名前の通り艶消し感の強い外観です。

全体的に黒くて前胸部のみが赤いコメツキムシ自体は意外に少ないという認識でしたが、「日本原色甲虫図鑑 U」では本種の分布域は北海道から屋久島となっていました。
その後、Webで調べ物をしていた中で、「コメツキムシの部屋」や「吉崎ネット甲虫館」などで「ムネアカ」で検索してみたところ、本種の記事では産地が八重山諸島も含まれているのを見付けました。
実際に北海道から八重山諸島までの広い範囲に生息しているものが全て同種なのかどうかはちょっと疑問な気もしますが、そうであれば
本州などでは稀な種とされていますがishidaの経験的には八重山諸島ではわりと目にする普通種に近いのではないでしょうか。
生態については訪花性であるとか、樹洞性であるといったことが記載されていますが、石垣島と西表島
では林道の植物上などで何度か目にしました。

また、本種よりもやや小さめで頭部まで赤いものも見掛けましたが、色合いもやや茶色がかっているだけでなく、前胸部中央の縦溝もないため別種だと思われます。

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同じく八重山遠征時に見た、頭部まで赤い別種のコメツキムシ。