ミカワオサムシ 

甲虫目 オサムシ科   30mm前後

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多数派の紫がかった体色のもの。

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「アオオサムシ」っぽい、青藍色がかった体色のもの。

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これはかなり少数派のほとんど黒のもの。

オサムシは大型の地上性肉食昆虫です。
オサムシの仲間は空を飛ぶことを放棄してしまったものが多く、地域隔離によって非常に多くの種やタイプに分化しています。
オサムシの種分化との共進化で(?)人類にも「オサムシマニア」と呼ばれる亜種が分化しているようで、オサムシを専門に収集する人たちも多くいます。(漫画家の故手塚治虫氏のペンネームの由来も「オサムシ」好きからきています。)
細かな地域亜種なども含めると、ishidaのような素人には同定が非常に難しく感じます。
本種は当初「アオオサムシ」としていましたが、愛知県で最も普通に見られるものは「ミカワオサムシ」とするのが正解のようですので訂正しました。
開けた場所にも出てくるため、三河地方に生息する大型のオサムシの仲間では最もよく見かける(というか、東三河ではほぼこの一種が優占している)ものです。

本種の場合も空を飛べず体重も重いためU字溝などに落ちて溺れたり、脱出できずに死んでしまうことがよくあります。
以前、登山道を歩いていた時に道の途中に土管が縦に埋めてあり、(吸殻入れとして使われていた?)中にオサムシとゴミムシが落ちているのを助けたことがあります。
穴の中を覗いてみると、土管の底はオサムシの翅で埋め尽くされていました。
意図的ではないにしろ、結果的にオサムシトラップとして働き、彼らの墓場となってしまっていたようです。

本種の場合、東三河地方では青色よりも主に赤銅色のものの方が圧倒的に多いようですが、細かな地域ごとに出現する色合いの多数派や比率が違うという研究結果もあります。

オサムシ類の幼虫は細長くて、何となく「風の谷のナウシカ」にでも出てきそうな雰囲気が漂います。(下の写真はミカワオサムシの幼虫ではないかも…)

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