名前の通り八重山諸島特産種だと思われますが、資料に乏しくて詳細はよく判りません。 本州から九州にかけて分布する「キイロクチキムシ」によく似ていますが、サイズは一回り大きくて色合いもより明るい黄色、前翅の縦条はより深くてはっきりしています。
これまでの八重山への遠征では見たことがなかったのですが、2025年の西表島遠征で初めて見ることができました。 八重山諸島での成虫の発生時期は梅雨明けから少し経った時期(6月下旬以降)ということのようです。 初めて見たのは灯火に集まっている複数の個体でしたが、最初は「これって有毒なキイロゲンセイか近縁な昆虫なんじゃない?」と思って、ちょっと引き気味でした(^^; 夜の部で森の中を歩いている時にも結構見掛けるうえに、ヘッドランプの明かりに向かって飛んできて首筋にとまったりした際も、不用意に触れないように気を付けていました。 しかし、よくよく見ると何だかゴミムシダマシっぽい顔付きだし、翅の縦条の雰囲気なんかもキマワリみたいだし、実はゴミムシダマシの仲間なんじゃないの?と思えてきました。
帰宅後にネットで調べてみたところ「キイロゲンセイ」とはずいぶん違うし、よくしたもので同時に「キイロクチキムシ」についても触れている記事が見付かりました。 とはいえ、最大14mm程度とされる「キイロクチキムシ」よりずっと大きい(最大20mm程度に見えた)し、やはり前翅の色合いも違うし縦条は本種ほど立体的ではありません。 結局、「西表島」「キイロクチキムシ」で検索すると、本種の名前が出てきました。(自分の嫌いな販売サイトがトップに出てきたけど…) 「原色日本甲虫図鑑V」でも「キイロクチキムシ」と「トカラチャイロクチキムシ」が掲載されていますが、本種は載っていません。 「キイロクチキムシ」の場合も「有毒なキイロゲンセイに擬態している」という解説がよくされていますが、「キイロゲンセイ」自体がそれほどメジャーな昆虫とは思えないので、擬態としての効果が本当にあるのかやや疑問がある気もしますが、黄色や赤の昆虫自体が有毒種が多いため「警戒色」として作用している可能性もあり、ハチを模倣したハナアブのような効果(ベイツ型擬態)があるんでしょうか?
明らかに大きさに差がある個体が混じっており、オス(らしきもの)は体長15mmほど、メス(らしきもの)は体長20mmほどというくらいに見えました。
過去には独立した「クチキムシ科」とされていたため図鑑によってはそのような記載のままのものもありますが、現在は「ゴミムシダマシ科・クチキムシ亜科」とされています。 |