主に水辺に生息する小型のアブですが、生活史については良く判りません。 ツルギアブ科という分類群自体がマイナーなうえに種数も少ないようで、なかなか資料に乏しくて断定的に同定できませんが、写真の「ヤマトツルギアブ」と思われる成虫は河川の中流域で見付けたもので、個体数は多いようでしたが観察した限りでは生態については良く判りません。 2024年に刊行された「ハエハンドブック」(文一総合出版)によると、「ツルギアブ科の昆虫は主に海岸や河川の砂地で暮らし、幼虫は砂の中に生息する他の生き物を捕食する」とあります。
4月下旬に河川の中流域のヨシと転石、砂地がミックスした場所で「コニワハンミョウ」「アイヌハンミョウ」を観察しているときに見付けました。 当初は雌雄別々に見ても同種とは思えなかったのですが、交尾中のペアを見つけてこれらが同種の雌雄だと初めて判りました。 全体が柔毛で覆われていますが、オスは一回り小型で胸部背面の斑紋はやや薄めなだけでなく、腹部は白い毛で密に覆われています。 また、他の双翅目などでもよくあるように、メスの複眼は額を挟んで離れているのに対し、オスは複眼が大きくて額を挟んで左右の複眼がほぼ接しています。 |