ナガレアブの一種(?)

双翅目 ナガレアブ科  約7mm

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一見した印象はやっぱりシギアブ科に見える。

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腹部末端の様子からするとオスですね。

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川沿いのカシの葉に多数が集合して牽制しあっているように見えた。

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2024年5月初旬にカワトンボを撮影中に川に張り出したカシの木に群れているのを見付けたものですが、一見した印象は「シギアブ科」の昆虫だなと思ってFacebookでも「シギアブの一種」として紹介していましたが、「ハエハンドブック」(文一総合出版)を見ていて間違いに気づきました。

前述のように「ナガレアブ科」は「シギアブ科」のものに印象がよく似ており、Wikipediaによれば実際に以前は「シギアブ科」に含まれていたとのことです。
いずれにしてもマイナーな分類群で、代表種として「サツマモンナガレアブ」があげられていますが、本種とは翅の紋が異なっているので別種のようです。
Wikipediaの記載にはナガレアブ科の昆虫として「日本からは1989年時点で2属9種が記録されている」とのことで、現在はもう少し増えているにしても、非常に種数の少ないマイナーな分類群のようですね。
生態についてはほとんど判らなかったのですが、こちらのブログで幼虫が紹介されており、幼虫は流れのある水中で暮らしており、名前通り河川に依存して暮らしているようです。

観察時は群れている個体は全て複眼が大きいのと腹端の様子から「オス」と思われます。
お気に入りの葉の上を優占しようとしてお互いに牽制しあっているように見えましたが、後から訪問するメスとの出会いの場を巡っての闘争なんでしょうか。
結局、撮影中にはメスの姿を見ることは無く、2週間後に出掛けた際にはオス・メス共に1頭も姿を見ることができませんでした。