テングチョウ 

鱗翅目 タテハチョウ科

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鼻先が長いのが命名の由来です。

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翅裏の模様もは地味ですが、表面はわりと目立つ色合いです。

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日光浴のために翅を広げていますが、普段は閉じています。

山地で見られる小型で軽快なタテハチョウの仲間です。
以前はテングチョウ科として独立した科を形成していたと記憶していますが、最近は「タテハチョウ科」の中の「テングチョウ亜科」とされています。
日本国内でこの亜科に属するのは本種1種のみです。

下唇髭(パルピ)と呼ばれる顔面の嗅覚器官は他のタテハチョウやシジミチョウなどでは2本の角のように見えますが、本種はタテハチョウの中でも特別長く、それを天狗の鼻に見立てた命名です。

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左はルリタテハの。下唇髭(パルピ)ですが、一般的なチョウの場合は大きくてもこの程度のため、それほど顕著には見えませんね。

 

自分的にはあまり見かける機会のない珍しいチョウだと思っていましたが、3月に朝霧高原の「三方分山」に登った際には山麓の雑木林で多数の本種を見かけました。

一般的なタテハチョウと同様に成虫で越冬しますが、越冬個体から生まれた世代は真夏は休眠して活動せず、秋に活動した後で越冬するとのことです。