ヤエヤマトガリナナフシ

ナナフシ目 ナナフシ科 体長約140mm 

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茶色系の体色のメス。腹部のトンガリが特徴的。

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やや緑がかった体色のメス。左後脚を失っているが、成虫の場合は再生しない。

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緑色のメス成虫。

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茶系のオス。枝の上にキノボリトカゲが寝ている(^^)

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緑色のメス個体。これは触角が極端に短い。

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メスの幼虫。

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明らかにオスだが、触角は前脚の腿節中央に届かないもの。

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触角が長めのオス個体。

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上の画像の個体。触角が前脚腿節の中央を越えている。

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別のオス個体。触角の先端は前脚腿節の中央を超えない。

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上の画像の個体。サイズ的には成虫のように見えた。

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このオス個体も触角(矢印が先端)が特に長く見える。

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めちゃくちゃ隠蔽的(^^)

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上と同じ個体の頭部のアップ。

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オスの幼虫。このサイズでも腹部末端が二股状に見える。

体長120mm程度の「ヤエヤマツダナナフシ」を凌ぐ体長140mmを超える日本最長の昆虫で、長い前足を伸ばした状態ではメスの全長は250mmほどにもなります。
従来は「アマミナナフシ」と称して、奄美諸島から八重山諸島までの広い範囲に生息しているものが同種と考えられていましたが、近年は奄美諸島、沖縄諸島、八重山諸島、与那国島、南大東島などの各島でそれぞれが固有種(未記載種も含む)とされていますが、それらを同種内の個体群とする考えもあり、まだまだ決定的ではないようです。

体形は「ナナフシモドキ」とよく似ていますが頭部に角は無く、名前の通りメスの腹端は膨らんだ後で先端が尖っており、他のナナフシたちとは一見した印象が異なります。
オスはサイズが一回り小型で、腹部末端に交尾のための把握器を持っているためメスとの見分けは容易です。
また、一般的に単為生殖でオスが見られないものも多いナナフシ界でも、少なくとも本種が生息する八重山諸島ではオスの出現率は高く、イメージ的にはほぼ半々の割合でオスが見られる気がします。
(ただし、それは他のナナフシ同様に「南に行くほどオスの出現率が高い」というだけのことなのかもしれません。)

触角はやや短めですが「ナナフシモドキ」に比べれば長く、「オスは腿節先端までの2/3を越え、メスは1/2に達しない」という性的2形があるように見えますが、オスでも腿節の半分くらいしかないものもいて、実は成虫と幼虫の違いなのか?今一つ判然としません。
(そもそも成虫も無翅の昆虫なので、終齢幼虫と成虫の区別は難しいんです)