イリオモテモリバッタ 

直翅(バッタ)目 バッタ科  体長35mm前後

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三度目の正直で出会えたオス成虫。オスは体長が小さ目ながら、触角はとても長い。

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後脚の脛節が赤い「スネアカ型」の個体でした。

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終齢幼虫と思われる個体。これは「スネアオ型」か?

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若齢幼虫は全体にくすんだ色合いのものが多い。

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モリバッタは奄美大島から八重山諸島にかけて分布する名前の通り森林性のバッタで、生息地によって5亜種(最近の分類ではアマミモリバッタとオキナワモリバッタの2亜種が同種にされ、イシガキモリバッタ、イリオモテモリバッタ、ヨナグニモリバッタの3亜種が同種とされています)に分かれています。
本種は西表島特産種で、他の先島諸島産のモリバッタの大半が翅が腹端に届かない「短翅型」なのと違って、全てが翅の長い「長翅型」となっています。
(ただ、実際に見たものは翅端が腹部末端をギリギリ超えないレベルの個体だったので、やはり他の亜種同様に翅が退化する傾向にあるのは確かなようですね。)
色合いも特別派手で、黒と黄色のコントラストの強い美麗なバッタです。
成虫の後肢脛節が青い「スネアオ型」と、赤い「スネアカ型」がいるとのことですが、明確な「スネアオ型」の成虫には出会うことができませんでした。

現地では通年成虫が見られるとのことですが実際にはやや季節性があるようで、初夏までは成虫の個体数は少なく、盛夏以降のほうが成虫の比率が高いように思われます。
2022年の八重山遠征時の5月下旬には全く成虫に出会うことができず、2024年の遠征時に初めて成虫に出会いましたが撮影できたのはオスのみで、そもそも出会うのは幼虫ばかりで成虫に出会う確率はとても低かったです。